腎臓は様々なホルモンを分泌しています。そのひとつに赤血球をつくるはたらきを促進するエリスロポエチンというホルモンがあります。腎臓のはらたきが低下すると腎臓からのエリスロポエチンの分泌が減り、赤血球をつくる能力が低下することで貧血になります。
このようにしておこる貧血を「腎性貧血」といいます。
赤血球は体のすみずみにまで酸素をはこぶ役割を持っています。
赤血球が減り「腎性貧血」になると、疲れやすい、動悸・息切れ、めまいなどの症状があらわれます。ところが、貧血は徐々に進行するので、体がその症状に慣れてしまって気がつかないケースがあり、注意が必要です。
また、貧血状態では全身の酸素不足が起こります。これをカバーするために心臓には常に負担がかかっています。
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腎臓の機能が低下しているCKD患者さんは、定期検査で行われる血液検査のヘモグロビン値で貧血かどうか分かりますので、貧血の症状が悪化する前に適切な治療をすることが大切です。
貧血には、体の鉄が不足してヘモグロビンの産生が不十分になることでおこる「鉄欠乏性貧血」がありますが、「腎性貧血」とは原因が異なり治療方法もちがいます。よく貧血は鉄を補給すればよいといわれますが、腎性貧血は鉄剤だけを補給しても改善しません。
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